- 1 国土の99%を占める砂漠の北端へ…オスマン、ペルシャ帝国へと続く中東歴史の原点を探しに。
- 2 LOCOTABIで現地在住の日本人にコンタクト👩🦰素敵なロコさんに出会えました。
- 3 お迎えの4WD車が到着!日帰りの弾丸砂漠ツアーが出発します🚙💨
- 4 カタール半島の北端 砂漠に埋もれたアルズバラの街に中東の起源を探しに行く旅『ズブラー砦 』。
- 5 インスタレーション作品て知ってますか?カタールの砂漠に突然現れた20体の円盤💿🛸📀
- 6 ラマダンの聖なる新月を求めて🌛月の満ち欠けを追跡する観測所でもあった要塞『バルザン塔』
- 7 夕食はレバノン料理『Abajour』。最高のロコさんに出会えて、最高のカタール旅を経験しました。
- 8 次の世界旅は『3500年前にタイムスリップ⏲エジプト探検』になりそうです。
国土の99%を占める砂漠の北端へ…オスマン、ペルシャ帝国へと続く中東歴史の原点を探しに。
せっかく中東に来たので、砂漠を越えて歴史的な遺跡を観てみたい。
カタールではドーハの街を離れると砂漠が広がります。国土のほとんどが平坦な砂漠地帯で、農耕面積は国土のわずか0.6%です。せっかくなので、そんな砂漠を越えてカタールらしい風景に触れてみる日帰り旅に行ってきました。
・・・と言っても砂漠の旅はとても個人で行けるわけも無く、現地旅行会社手配のツアーを探しました。ところがワールドカップ開催期間中なのか、驚くほどのバカ高い値段で断念。
そこで頼ったのがロコ(現地在住の日本人)さんです。海外一人旅の経験者なら覗いたことも多いサイト『ロコタビ(LOCOTABI)』にお世話になりました。ロコタビは現地在住日本人をロコと呼んで、ロコが持っている知識や経験、能力をサービスとして提供することで、今までできなかった旅人の『したい』を実現してくれるサイトです。
LOCOTABIで現地在住の日本人にコンタクト👩🦰素敵なロコさんに出会えました。
日本を出発する前に、ロコタビでお願いできそうな好感度高いロコが二人みつかり、日程を調整した結果、カタール在住の『ミア』さんに依頼をすることになりました。
もう一人は『りえ』さんでしたが、事前お打合せではこの方もとても親切で頼りになる存在でした。残念ながら日程が合わず依頼できませんでしたが、とてもおススメのロコさんです。
お迎えの4WD車が到着!日帰りの弾丸砂漠ツアーが出発します🚙💨
『ミア』さんにはカタール郊外の遺跡巡りをお願いしました。ちょうど仕事の休みが一緒に取れたご主人サイモンさんが運転する4WD車で1日ツアーになり、宿泊先のホテルまで迎えに来ていただきました。到着したのはピカピカの三菱パジェロ、カタールでも人気の高級SUV車です(車好きのご主人らしい素敵なチョイス)。快適なロングドライブの予感です。
カタール半島の北端 砂漠に埋もれたアルズバラの街に中東の起源を探しに行く旅『ズブラー砦 』。
まず最初に最初の訪問地は『ズブラー砦(Al Zubara Fort)』です。
ズブラー砦はカタールの砂漠地帯北西部の街アルズバラに位置する、カタールの歴史を語るのに外せない貴重な歴史的建物です。
アルズバラの街は首都ドーハから約105 km程、カタール半島の北端に位置し、ホルムズ海峡とペルシャ湾の西側の入り江の中間という好条件を生かし、紀元 9 世紀頃の初期イスラム時代から一種の独立国のように機能して発展してきた地域です。今でこそ中東はオイルマネーの国ですが、石油が発見されるまでは真珠漁業と交易が中心産業でした。交易都市としても何世紀にもわたってインド洋交易の重要な要衝となったこの地は、後にオスマン帝国、ヨーロッパ帝国、ペルシャ帝国と歴史を重ね、最終的には現代の湾岸諸国の出現につながったと言われています。
このような経緯から、外部からの侵入者を防ぐために要塞化されたアルズバラの街でしたが、1811 年にマスカットのスルタンに忠誠を誓う勢力によって陥落してしまいます。その後20 世紀に入ると放棄され、長い年月をかけて砂に埋もれてしまいました。
2013年に世界遺産として登録され発掘が進んでいますが、一部遺跡は出土しているものの、現在も宮殿やモスク、二重の防御壁や街路、運河、漁師小屋等多くが砂の下に埋もれたままです。
遺跡の発掘現場を見学したかったのですが、今は立ち入りができないので、シンボルとなるズブラー砦(Al Zubara Fort)を訪れました。
現在のズブラー砦はもともと 1938 年にシェイク アブドラ ビン ジャシム アル サーニ(Sheikh Abdullah bin Jassim al Thani)によって沿岸警備隊の基地として建設されたものです。
砦を囲む赤褐色の城壁は、石灰岩の断片と地元の海から採れたサンゴ石を粉砕して練り込まれた、粘土質の壁材で造られています。これは酷暑の砂漠地帯で部屋を涼しく保つ工法です。屋根は木組みですが、この部分にも日干し粘土が塗り込まれ、暑さ対策が施されています。
砦の構造は本棟の他に3つの角に見張り塔が立ち、それらを巡回するための渡り廊下がつないでいます。また、挟壁の各所にはマチコレーション(Machicolation)と言われる攻撃用のスリット(穴)が空けられています。ここから弓矢や石落としで敵を反撃したようです。
1時間程の見学でしたが、感想は…「とても面白かった!」です。
旅行サイトの口コミを見ると…「わざわざドーハから1時間半も掛けて行って損した」なんて声もありますが、私は大満足。きっと予備知識を持って訪れるかで満足度は変わります。
私はロコタビのミアさんに往きの車の中で予備知識を教えていただいていたり、自分でも興味を持って事前に下調べをしていたので、カタールの発展を支えたのが真珠産業だったり、その拠点を体感できたり、地元の子供達とも仲良く遊べて…カタールの歴史を実物を見て確かめることができ、とても面白かったです。
カタールでは街中で猫をたくさん見かけます。現地では犬は家の中に入れず、猫は部屋で飼うそうです。
イスラームの教えでは、預言者ムハンマドが清潔を好むネコを敬愛していたとの伝承があるため、猫が大切にされているそうです。
インスタレーション作品て知ってますか?カタールの砂漠に突然現れた20体の円盤💿🛸📀
事前に調べたネット情報ではズブラー砦をさらに北上した砂漠地帯に、カタールの政府機関である「カタール・ミュージアムズ(Qatar Museums)」が行っている文化活動プロジェクト「カタール・クリエイツ(Qatar Creates)」の一環として委託制作された現代アートの作品が展示されていると紹介されていたので行ってみました。
この作品は「Shadows Travelling on the Sea of the Day」と題され、アイスランド系デンマーク人の芸術家オラファー・エリアソン(Olafur Eliasson:1697年生まれ)によるものです。オラファー・エリアソンは、彫刻と光・水・気温といった自然の要素を使い、鑑賞者の体験を高める大規模なインスタレーション作品 (場所や空間全体を作品として体験させる芸術)で知られています。日本でも東京都現代美術館や森美術館で展覧会を開催し、世界的なコンクールでの受賞歴も多い芸術家です。
敷地に入ると、砂漠の奥にキラキラと輝く作品が見えてきます。全体は 20個の円形シェルターと3個のシングル リング、2個のダブル リングで構成されています。一見ランダムな配置のようですが、上空から見ると5重の対称パターンの軸に従って配置され、中央にある10個のシェルターが五角形を形成しているようです。
円形の屋根の下側は鏡面仕上げになっていて、屋根を支える湾曲のパイプ脚部が映り込み、パイプが重なることにより”輪”のような視覚的な錯覚を起こす形状になっています。さらに砂漠の砂地が写り込むと青い空に砂漠の天井が生まれたように見えてきます。
この作品はカタールの政府機関である「カタール・ミュージアムズ(Qatar Museums)」が行っている文化活動プロジェクト「カタール・クリエイツ(Qatar Creates)」の一環として委託制作されたものです。 設置にあたって、カタール・ミュージアムズの会長シェイカ・アル=マヤッサ(Sheikha Al-Mayassa)は声明文で、ユネスコの世界遺産に登録されているアル・ズバラと歴史的建造物であるアイン・ムハンマドでこの作品を公開することは、「私たちが文化の物理的な構造を尊重する方法の例のうちの2つに過ぎない」とし、次のように述べています。
「カタールの住民や観光客がこの地域を訪れ、これらの新しいアート・インスタレーションを体験することで、カタールの自然の風景や歴史について学び、その文化の多様性をより深く理解することができるだろう」。
ラマダンの聖なる新月を求めて🌛月の満ち欠けを追跡する観測所でもあった要塞『バルザン塔』
夕暮れが近づいてきました。もう一つの目的地「バルザン塔(Barzan Towers)」に向かいます。
バルザン塔(Barzan Towers)はドーハの北約 20 km のウムサラル・モハメッドの街にあります。 19 世紀後半に建設されたこの塔は、オアシスを保護し、オスマン帝国の攻撃に対して防御するために建設されました。 1910年に首長のシェイクモハメッド ビン ジャシム アル サーニによって改築され、さらに強固な監視塔となり、国の南側を守る防御拠点となりました。役目を終えた塔はしばらく埋もれていましたが、2003年に復元され現在に至っています。
バルザンは雨水を集めるための緑地を監視する望楼です。シンボルとなるのが西側にあるバルザン塔で高さは約52フィート(16m) もあり、西に向かう他の2つの要塞化された建物と、北に向かう別の塔につながっています。バルザン塔は海の近くに建てられているので、衛兵はこの場所から東方向の海を見て、真珠採りや接近する船を監視していました。
また、塔の頂上にある三日月の形は、月の始まりを表す重要なイスラムのシンボルです。ネイティブのカタール人がラマダンの聖なる月に新月を精査するためにも使用され、月の満ち欠けを追跡するための観測所としても利用されていました。
建物は中東独特の建築様式で、サンゴ岩と石灰岩をセメントで固めた構造で、 嵐等の大雨の時に建物の壁から雨水を排出するための木製の Marajim(マラジム:雨どい)、ゲストを受け入れるための塔の間の Majlis(マジリス:居間)、danchal(木製ポール構造)等、伝統的なカタールの設計と建築方法が用いれられています。
夕食はレバノン料理『Abajour』。最高のロコさんに出会えて、最高のカタール旅を経験しました。
日帰り砂漠ツアーの締めくくりは、念願の「中東料理のディナー」。メニューが分からないので、こちらもロコのミアさんにお願いしました。ドーハの中心地ウェストベイにある『Abajour』に行きましたが、評判通りに美味しいレバノン料理でしたよ。(詳しくは➡「乗り放題メトロでひとり街ブラ全部紹介(後編)」をご覧ください)
最後にホテルにまで送っていただいて、本当に楽しく想い出に残るカタール砂漠ツアーになりました。ロコタビのミアさんとサイモンさんに案内していただいたおかげです。ズバラ砦もバルザン塔も派手さが無かったので、一人旅だったらこんなに楽しめたとは思えません。ミアさん達に車の中で遺跡の情報や中東事情を詳しく教えてもらえたのがとても参考になりました。それに夜のレストランも、ズバリ「中東らしい地元の美味しい料理を食べたい。」という私のリクエストに応えてくれました。
ミアさん、サイモンさん、とてもお世話になりました。最高のカタール旅をありがとうございました。
このブログを読んでる旅好きの皆さん、カタールで困ったら「ミアさん」がとても頼りになりますよ。
次の世界旅は『3500年前にタイムスリップ⏲エジプト探検』になりそうです。
カタールのワールドカップ観戦を終え、帰国の途につきましたが、途中にスリランカで降りてしまいました。以前から行ってみたかった「謎の空中宮殿 シーギリヤ・ロック」に登ってきました。大変な旅だったので、これから目指す人のために是非詳しい情報をお届けしたいです。
ただ、その後2月に訪れたエジプトがまた凄くて…感動が新鮮なうちに次の投稿にしたいと思ってます。1日150人限定の「ネフェルタリ王妃の墓」に足を踏み入れたら、そこは3500年前にタイムスリップした世界でした。壁画の鮮やかさは感動ものです!是非ご期待を!
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行った人にしかわからない海外旅行情報を最新版で届けます。 私は現在、世界一周旅行進行中です。今まで250回を超える海外旅行をしてきましたが、初めての世界一周旅行です。私の場合…仕事の合間を縫っての海外旅行なので[…]
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