【ヘルスケア】絶対に治らない足底腱膜炎を徹底的に治す。

■「足底腱膜炎(筋膜炎)」症状と原因

 私のような陸上競技選手や一般の市民ランナーにとって、最も厄介なのが「足底腱膜炎(筋膜炎)」ではないでしょうか。
「足が痛くて走れない」「いろんな治療を試したが効き目が無い」なのに「いつの間にか治ってしまった」という声を多く聞きます。
『足底腱膜炎になったら、なかなか治らないから、とにかく休むこと。そのうちに自然と治るから。』なんて言われますよね。

そうは言っても、本当に即効性のある治療法は無いんでしょうか?
 私の場合は2017年に大怪我をして、腹筋痛を庇いながら試合に出場し続けていたところ、2018年に急激に悪化し、腰痛、ハムストリングそして足底腱膜炎へと次々に故障箇所は広がっていきました。2019年に入って、回復を優先して治療に専念することになりました。(現在までの途中経過は過去ブログを参照してください)

 そんな状況から、多くの治療法を試してきました。その中から効き目のあった治療法として『体外衝撃波治療』『スポーツマッサージ』『カイロプラクティック』を紹介します。なお、治療の効き目は個人差があると思います。参考にしていただいて、自分に合った治療法を見つけて下さい。

■体外衝撃波治療】の専門医は少ない

 数々の治療法を試してきた私が、特に即効性を求めて選んだのが「体外衝撃波治療」です。

「体外衝撃波治療器」は、国内外のトップレベルのスポーツ界においては、既に通常治療の選択肢となっている最先端医療ですが、機器が高額のため大病院や大学病院などにしか置かれていませんでした。
 私が治療を受けたのは、スポーツ専門治療機関の「明大前整形外科クリニック」です。このクリニックは「医療法人アレックスAR-Exスポーツメディカルグループ」の一つで、他にも東京、埼玉、長野に7病院を運営されています。
 グループ名の 「 AR-Ex 」 の由来となる、 A rthroscopy (関節鏡視下手術)、 R ehabilitation (リハビリテーション)、 Ex ercise (運動療法)の頭文字のように、スポーツ外傷・関節障害を治療する上で、最も重要なこの3っの治療分野の専門スタッフがチームとなって、外来~入院~復帰まで、完全サポートしています。(病院案内より)

公式ホームページ
AR-Exスポーツメディカルグループ 系列の尾山台整形外科も充実しています。

■体外衝撃波の効果

「体外衝撃波治療」のメカニズム(病院案内より)
①自由神経終末の変性
慢性的な疼痛は、痛みを感じる”自由神経終末”という神経の増加によって痛みに対して敏感になって生まれます。   
その神経を体外衝撃波によって変性させ即時的に痛みを軽減させます。
②組織再生因子の増加
体外衝撃波による刺激は、血管再生を促進させたり、組織細胞の再生因子を増加させ、損傷した組織の修復を促進します。
③腱に対する効果
腱に対する除痛や組織修復に効果を発揮します。
④骨に対する効果
組織修復に効果があるため骨折の遷延治癒例や偽関節例に効果があります。
効果のある症状は次のようなものです。
【足部】足底腱膜炎、アキレス腱炎、アキレス腱付着部炎
【膝】膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
【肘】上腕骨外上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎(ゴルフ肘)
【肩】石灰沈着性腱板炎、腱板炎
【骨折】偽関節、疲労骨折
【その他】早期の無腐性骨壊死、早期の離断性骨軟骨炎

■体外衝撃波治療を受けてみた結果

 私の担当医は、難治性疼痛外来外来担当医の久保貴敬先生です。
初診では、症状の確認と今後の治療方法についての説明を受けました。一般の整形外科とな全く違います。治療法によっては多額の費用も掛かるので、説明をしっかり聞いて、納得した治療を受けて下さい。

患部の診断 :レントゲンやMRIで原因確認

 レントゲン検査によって患部の診断をしました。骨折など大きな損傷は認められないとのことです。また、痛みの箇所は左足の踵(かかと)の中心部、それに踝(くるぶし)側の下部と特定しました。
 ここまでは、過去の整形外科で分かっていたことですが・・・。

治療方針 :インフォームドコンセント

 次に「体外衝撃波治療」についての説明です。特に痛みについては気になっていたので質問しました。「人によっては、だいぶ痛いですよ」と言われて、ビビリましたが、決断しました。
 私の場合の治療方針は次のようになりました。
①3回の「体外衝撃波治療器」を使用した治療で効果判定を行う(治療は2週間間隔)。
②治療は毎回、ストレッチ等のリハビリテーション運動も併用して行なう。
③3回で満足のいく結果を得られた場合は治療を終了する。
④治療効果はあるがまだ満足できない場合、医師との相談の上4回以上の治療を行う。
⑤症状の改善が認められない場合、または悪化している場合は治療を終了する。
⑥症状の経過によっては3回以下でも治療を終了する場合がある。
これで、順調に行けば3ヵ月後のヨーロッパ選手権大会に出場できる希望が湧いてきました。(結果はマスターズ陸上の resultページをご覧ください)

初めての体外衝撃波:実際の治療の経過)

◆第1回目
①足の痛む箇所を特定して、マーキングをします。
②その箇所に衝撃波を当てます。動かしながら場所と深さ、強度を調整していきます
踵にズンズン衝撃波が響いてきます
④当り方によって滅茶苦茶痛いです。そこで、痛さをギリギリに調整します。
⑤約15分間で終了です。
感想:患部を探している時が(いつ激痛が来るのかと)一番怖かった。我慢し過ぎて一度激痛で足を引いてしまったが、その後は調整してくれた。なんとか耐えられそう。
術後はまだ痛みの余韻が残っていて治っている実感は感じなかった。夜になって、痛みが和らいでいる感じがする。

◆第2回目
①前回の治療で少し改善傾向が見られているの期待して受診。
②前回同様に衝撃はまだ痛い
③施術しながら痛みが軽減されていくのを感じる
感想:患部の踵の痛みが軽減しています。たが、その周りに分散している感じで、痛みの個所が広がった。やっぱりまだ走れません。

◆第3回目、4回目、5回目
治療するたびに、衝撃波が痛かったり、分散したり、緩和したりいろいろな反応が出る
②5回目で痛みはまだ残るものの、だいぶ軽減し、走れるまでに回復している。この時点で大会出場まであと2週間。
③大会直前に6回目を受けるか迷った。もっと治る可能性と、また悪化してしまう危険性。
感想:迷った挙句、大会に出場できることを優先して、6回目の治療はキャンセルしました。

■治療全体を振り返ってみて『総合評価』

 整形外科系の治療方法では一番効果があったと感じます。完治とはいかないものの、競技に復帰できる程に戻りました。衝撃波の治療法は私の症状に合っていたと思います
 一方で施術する先生の腕(スキル)の差は大きいと思います。先生にやっていただいている時と、助手の方では違いが出ました。たぶん患部を3Dの位置関係でみつけ、そこにピンポイントで適当な強さの衝撃波を当てるための熟練度があるのだと思います。

■費用
足底腱膜炎(診断から6ヶ月以上経過している場合)
初回 15,000円、2回目以降 11,000円

➡そして、臨んだヨーロッパ選手権では、久しぶりの好調なレースを展開できました。治療は成功でした。
➡長く悩んできた足底腱膜炎がこれだけの短期間で快方に向かいました。これには体外衝撃波治療だけでなく、他の治療法との組み合わせが非常に効果的だったと思います。効果を感じた「あと2つ」の治療法も紹介します。

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